あなたは「愛しているよ」と会う度に言ってくれる人と、黙って自分の目を見つめてくれる人と、どちらを信じるでしょうか。ちゃんと「自分にとって」のいい男を射止めている人は、そもそもここから違うのかもしれません。つまり、きちんと自分の生き方をもっている人か、軽薄にその場その場を取り繕って生きている人かは恋愛においても変るものではないでしょう。彼の真意を知りたいと、書店に並ぶ占いの結果や仕草本は参考にはしても、頼りにするのはやめましょう。人は、一人一人が違うことを考えれば、分析できるほどカテゴリーが少ない生き物ではありません。
一般的に男性は狩りをするような積極性をもち、女性は受け身のように言われがちですが、縦社会の中で生きている男性は、どうしても不倫という関係になると、「守り」の意識は高くなります。当然それが公になれば失う物は多くなるからです。世の中で言われているほど、男性は強い生き物ではないので、がっかりする人も多いのです。むしろ女性は全身で愛情に応えようとし、全てを投げうる覚悟を決めますから、精神目において強いと言えます。まずはこうした視点をもっていることも大切です。
そして家庭があって、ひょっとしたら全てを失う可能性もある中であなたと関係を続けている理由は何か、そこを探るためには、彼の熟れた話術を頼りにしてばかりもいられません。あまり深読みしすぎてしまうと通常の恋愛でも辛い気持ちを招くことになりますが、彼がふとした瞬間にあなたを見つめる目から感じ取れることからも考察できることも多いのです。目は口ほどに物を言う、というのはまさに言い得て妙で、例え相手が気をつけていたとしても、ふと気を抜く瞬間があります。その一つは、あなたとキスを交わした後の目です。なかなかキス直後の彼の顔なんて、直視できなーい、と思うかもしれませんが、心から愛している人の目は、あなたのことを、慈愛の目で包んでいますよ。
彼が性欲が強い人であっても、
「Hしたい。」という言葉だけで愛情を図ることもできません。時にはぎゅっと抱きしめて帰るだけの日もあったり、微笑んでいる顔に魅力を感じるのであれば、あなたと会っている瞬間を心から嬉しく思い、楽しんでいるはずです。逆に、こちらが気を遣わなければならないほど笑顔がなかったり、会話もどこかしら上の空だったりするなら、これ以上会っても楽しくならないと、割り切りましょう。
そして、「本気なら決断してくれるはず!」と思っても、立場上そうできないという理由はあります。子供が成人するまでは親として義務を果たさなくてはならない、という責任感が働く場合もあります。見方を変えれば本気で現状と向き合ってもいます。このような時に、あなたに
「きっといずれ」と上滑りな話をしても、誠実ではないと考える人もいます。ひょっとしたら相手のことを考え、自分が縛りつけることを躊躇う場合もあります。
かつての昭和初期に比べて男性も女性も、自由な恋愛ができるようになり、今はまだ、もっと先にある時代から見たら途中の時代なのかもしれません。不倫関係から再婚へと移行してお互い幸せになっていく人も存在する時代です。勿論、最初から不幸になりたくて不倫する人はいないはずで、出会った瞬間から魂部分で共鳴しあっていたという場合も多いことでしょう。
そこから先をどう進めていくか、彼の本気度を知った時点であってもそこから先は当事者次第です。ある意味、「うまく」彼との仲を深めていくための道しるべとしましょう。