出会い

一目ぼれとは

世の中に、男と女はうようよいます。世界中見渡して、特定の男女が運命の出会いをして、唯一、この男とこの女が必然的に恋をするなんてことは考えられません。ヨーロッパの北のはずれの片隅に住む男が、南米の最南端で暮らす女と出会う必然があると思ってはいけません。もし出会うとすれば、それはあくまでも偶然です。恋とはまず出会いですから、日常的に、つまり毎日毎日の出会いからスタートするものではないでしょうか。いつも会っているのに気にも留めなかった相手が、突然気になる存在になるってことがあると思うのです。それが一目ぼれです。そして、その惚れた相手との恋が成就するかしないか。運命の恋となるかならないか。それこそ、運命ですね。

いきなり惚れるとは

いきなり惚れてしまうその心理とはどういうものでしょうか。昔から「目は口ほどにものをいう」と言います。異性が気になるのはまず、目で相手を見た時、その姿、頭から足・つま先までや立ち居振る舞い、身に着けている色など様々な要素がありますが、やはり相手の目、眼、まなこでしょう。気になった相手を見る目。相手から見つめられる目。この目が気になったら恋の始まりだと思うのです。相手の目に引き込まれるというやつです。ドキっとしたらその時が運命。その時あなたは相手に一目ぼれをしたのです。一目ぼれはそれこそ、目から始まるのです。

惚れたらそれが必然と思いたいもの

相手が気になってしようがない。相手に認めてもらいたい。相手も私に惚れてほしい。そう思って相手を見つめれば、相手もただ事ではないと思ってこちらを見ます。こちらを意識してみることになります。目は口ほどにものを言ってるのですから。惚れた、好きだ、抱きしめたいと目が言ってるのです。それは声を出して伝えるよりよりも饒舌です。
したがって、恋というものはまず、出会いという偶然があって、それから気になるという心の動きが生まれてからがスタートです。その心の動きというのは目と目が会って相手を引き込むとうことなのだと思います。その一目ぼれが必然だと思うのは、人間の勝手です。しかし人は、必然だと思いたいのです。必然こそ何ものにも代えがたい、貴重な、唯一絶対の、崇高なものだからです。一目ぼれで偶然相手に引き込まれてしまったのですが、偶然というあいまいな言い方がこの恋を安っぽいものにしている、そのことは許せないと思うのです。だから、一目ぼれすることは運命だが、相手に惚れてしまったことは必然なのだと思いたいのですね。勘違いでもいいのです。惚れて、相手からも惚れられたら、勘違いでもなんでもいいではないですか。成就すれば、恋はすべて必然になるのです。あなたに惚れた。相手からも好きだと言われた。それで万々歳です。
それにしても恋は「盲目」ともいいますね。キーワードは目だと思うのです。一目ぼれが恋の本質だと思うのです。

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