下記のような場合を想定します。
私は、皆さんも多分ご存じだと思われる、有名な飲食店チェーンで働いています。ある日、いつものように働いていると、あるお客さんがお店のドアを開けて訪れました。その気配には気づいていたのですが、そのタイミングの時、他のお客さんの対応で、会話をしていたので、「いらっしゃいませー。」の声をかけることができませんでした。その後、お客さんはメニューを見て、何を食べるかを決めていました。そして、私を呼んだのです。その時に、なぜでしょうか。「このお客さん、いいー。」と思ってしまいました。つまり、お客さんに一目惚れをしてしまいました。心にビビッと稲妻が走ったのです。「この人だ！」と思いました。
さて、この場合の店員がお客さんに恋をしたときのメリットは6つあります。
1.お客さんのメニューの注文を、店員が対応するので、店員はお客さんと接点を自然にもつことができること。
仮に、お客さんが他のお客さんに一目惚れしたとします。一般的に、お客さん同士ではほとんど交流というものはありません。他のお客さんに関わろうとすることは、不自然です。店員であることは、
その一目惚れした人と接しやすいということです。
2.店員は働いている活発な姿を見せることができるので、それを見せることによってアピールとなります。
仕事というものは、手を抜いてできるものではありません。仕事中はある程度の緊張感を持っています。そして、人間は、緊張感を持っていないグータラな姿よりも、緊張感をもってピシッとしている姿に惹かれます。一目惚れした人は、仕事中の姿を見せつけられるわけですから、グッとくること間違いなしです。
3.お腹を空かせたお客さんに、店員が食事を持っていくからです。
確かに、お金はお客さんから頂くわけですから、全体的に見れば、店員がお客さんに感謝の念を向けることが多いのですが、注文されたメニューを店員がお客さんに持っていくときは、立場が逆転です。お客さんが店員に感謝の念を抱くことになります。「料理を（作って）運んできてくれてありがとう。」という感謝です。人間は感謝の気持ちを持った人に対して、信頼感を得やすいものです。つまり、お客さんは、自分のためにアレコレと動いてくれる店員に、好意を抱く可能性は十分にあると言えます。
4.飲食店のお店なので、配られる制服が清潔感や高潔性があることなどが挙げられます。
ファッションセンスのいい人というのは、一目置かれる存在です。大手飲食チェーンの制服はなかなか良いデザインですから、一目惚れした人に良い印象を与える可能性は高いです。
5.一目惚れできたということです。
常連のお客さんであれば、万が一、フラれた場合、再度顔を合わせなければならない機会が高いです。しかし、一目惚れならば、今までに会ったことのなかった人ですから、その人が、このお店に来たのは、初めてに等しいと言えます。そして、一目惚れしたお客さんが今後、訪れない可能性が十分ありますから、仮にフラれたら、それっきりです。また、今アクションを起こし、連絡先を交換しないと会う術が無くなるという状況ですから、思いきった行動がとりやすいです。
6.店員はお店の座席の位置や、死角の位置、お客さんが立ち寄りそうな、トイレ、雑誌・本コーナーの位置を把握しているからです。
実際に連絡先を聞き出す行動に出る場合、仕事とは関係の無いことをするわけですから、店長などの管理職、他のお客さんの目を気にしなくてはいけません。お店のどこに、一目惚れしたお客さんは立ち寄りやすいのかを考え、話しかけやすい場所を考えることや、他の人に目立たない場所はどこかを考慮することも、店員の立場としては考えやすいです。
これだけのメリットがあります。この一目惚れの恋が成就する可能性は十分にあると考えるべきです。
